Just another WordPress site

講演会スタート … 経験したことは伝わる。

WRITER
 
この記事を書いている人 - WRITER -
12歳ですべての髪をなくしました。脱毛症です。今は「髪のない私にありがとう!」とご機嫌に暮らしています。多様性が当たり前になる社会に向けて活動中。 ■好き:おにぎり、風、星空、家族 ■モットー:自分を生きる、自分を楽しむ♪ ■著書「ここからの一歩」~母さん、髪がなくても大好きだよ~

講演会の扉

約20年前、赤い夢ノートに自分で書いた

「講演会に呼ばれる」という言葉。

その扉を、ちらっ ちらっと 意識しながらも

私は  ずーーっと開けずにいました。

 

小学校の時、通知表の生活面に

良い →「+」 普通 →「〇」 いま少し →「-」で、評価がつけられる。

ある年、項目の1つ「進んで発表をする」の欄に 「-」がついた時、

私は、ふだん優しい父から ものすごーく怒られました。

 

子どもの頃から人見知り。特に大人が苦手だった私は、

自分の気持ちを なかなか言えませんでした。

半面すごくおてんば娘で、目立ちたがり屋のところもあって、

ピアノの発表会、スイミングの大会・・・本番には強い方で、

人前で何かをすることを 楽しんだりもする子でした。

 

授業中、発表はしたくないけど、音読 は好き。

何度か先生に褒められてからは、

「当てられたい!」 と思うようにもなり、

高学年では 放送委員会もやりました。

 

なのに「意見を言う」ことに、とても臆病。

父に怒られるのが怖くて怖くて、

簡単に答えられる質問にだけ 必死に手を上げました。

 

今度、成績表に「-」が付いたら、

手書きで「+」にしてしまおうか と考えたり …

でも、バレたら余計に怒られる!?

だから、成績をもらう時期は ビクビクし  本当に怖かったです。

 

ふと、子どもの頃の成績表を見たくなり、押し入れから引っ張り出す・・・

4年で「-」→ 5年は「〇」→ 6年では「+」がついていた!

私、よく頑張った!!  えらいぞ  ❣ ❣

 

存在を隠すように、見られないように

そんな6年生の終わり頃に 髪が抜け始め、

中学生の夏からウィッグをかぶり、

毎日のように「かつら~」と笑われました。

 

だから私は  出来るだけ見られないよう、

目立たないように していました。

後ろの席からの視線や言葉に怯え、

先生に当てられたら 仕方なく立つけど、

注目を浴びるのが  嫌で嫌で、その場から 消えたい気持ち だったと思います。

 

元々のおてんば娘、目立ちたがり屋の自分が 出てきそうになっても

さっさと押し込めました。

 

その後、高校、短大と進み、彼氏も出来ました。

葛藤や涙もありましたが、

少しずつ  髪のない自分を受け入れていきました。

 

絵本と共に 言葉を届けて

20歳をすぎ、故郷の福井を離れ

鳥取県で 素頭生活 を始めました。

保育園、児童館に勤め、結婚もしました。

見られることが当たり前の日常も、心地よさに変わりました。

 

昔、私の実家は本屋さんだったので、

お気に入りの絵本を何度も読んでいました。

 

児童館で  絵本の読み聞かせに出会い、

小学校、保育園、養護学校での読み聞かせにも  出かけました。

 

子ども達に  読み聞かせをしたり、わらべ歌を歌うことで、

人前に立つことにも少しずつ慣れ、

共有し合う空間を 楽しい と感じる自分になっていきました。

 

仕事では  子どもの前だけでなく、

保護者会や 会議など … 喋る場が、次々にやってくる。

仕事だから、苦手なんて言ってられない。

 

だから私は、いつも台本を書いて 練習しました。

絵本の読み聞かせのように。

 

講演会への一歩

本を出版してから、講演のお話を何度か頂きましたが、

家庭、保育園でのフル勤務、学校や地域の役員、

忙しすぎて  全く余裕がないという理由で、お断りしていました。

それは本当だけど、

そう言い訳できることに、どこかホッとする自分もいました。

 

その後、地域の皆さんと一緒に、私の経験「ここからの一歩」を

人権劇 にして 発表したことで、私の心は目覚めていきました。

その時の記事はこちら ➤  https://miono11.com/zinkengeki/

 

「自分の経験を発信して、誰かの心を少しでも軽くしたい

自分らしい 幸せな生き方の  お手伝いができたら嬉しい」

 

そこから SNS での発信をスタートさせ、

全国にいる 様々な方と 出会いました。

 

素頭で日常を送る私は、世間一般(日本の)枠から

ずいぶん  飛びぬけていることに気づき、

同時に「自分がどれだけ 恵まれてきたか … 」と感じ、

「人前で話していって いいんじゃないか」と思えるようになりました。

 

講演会の扉を開けたら

そんな時、児童館でお世話になっていた 保護者Aさんから の連絡。

Aさんは 地域の小学校で   PTAの副会長をされていていました。

今年はコロナで、PTA全体の講演など出来ない。でも、

「こんな時だからこそ 出来ることをやりたい!

だからチャレンジ企画として、私に

「役員対象の  オンラインミニ講演  をお願いしたい!」

とのことでした。

 

その時のPTA会長は、同じく児童館の保護者だったNさん。

Nさんとは、
Nさん「細田先生、講演してください」

私  「すいません、出来ないです。」

Nさん「諦めません」・・・

というやりとりが、3度ほどありました。(笑)

 

そして、

私が19年勤めた 児童館で築いた 皆さんとの ご縁

お2人の熱意に応えたい という思い、

そして、この方たちと一緒なら出来るかも?  という信頼で

お受けすることにしました。

 

私は、ZOOM  初挑戦、参加者の多くも初体験。

Aさんは、練習会やリハーサルを重ねてくれました。

元アナウンサーでもあるAさんからは 伝え方のアドバイスも頂き、

楽しく本番を迎えられました。

私はスケッチブックに、ポイントとなる言葉を大きく書き、

絵本を読むように伝えました。

 

例年だと、大人のみの研修会ですが、

ZOOMなので 親子参加 もあり、和やかな雰囲気で 聴いてくださいました。

届いた感想は、

「心が軽くなった」「励まされた」

「自分も人も尊重できる社会に  つなげていきたい」

 

子どもたちからも

「人が嫌がること  言っちゃいけないって思った」(小1)

「色々な人がいる っていうのを知ることが大事」(小5)

など ……

画面越しではあったけど、心が通い合ったことを実感しました。

 

 

講演会のスタートは、背中を押されたというより、

ずっと固く締めきっていた扉を  向こうから開け、

「こっちこっち、早く出てきてください!」と言わんばかりに  引っ張りだされた感じ。

その絶妙な力加減のおかげで、私はムリなく一歩 踏み出せた 気がします。

その年の秋、地域の人権フェスタが中止となり、

こちらでも「何か出来ることを!」と、役員さんたちが 動いていました。

 

人権劇の取り組みについて 公民館長さん、

中心的な存在となっているOさん、

そして私の  3人講師という講演会が 急遽開催されました。

 

初めて人前に立ち、自分のことを語り

短時間ではありましたが、

「心に響きました」という温かい言葉を頂きました。

 

この 地域 と、家族 仲間 がいてくれたからこその私。

みなさんの存在が 私の土台となっていて、

いつでもこの仲間と一緒・・・

そんな気持ちで、他の場所にも出かけていける気がしました。

 

講演会スタート

それから約1か月後、Sさんから 4年ぶりの連絡。

「講演会しませんか?」と。

その方とはとてもご縁を感じていたので

「じゃあ、チャレンジしてみよう!」と心を決めました。

 

講演会の扉、もう後戻りはしないよう

ちゃんと自分の手で 閉めました。

 

そこから改めて  講演会の準備をスタート。

初のパワーポイントも、友人に習いながら作りました。

 

市内公民館の人権講座。

60代~80代 人生の先輩方、約60名の参加。

コロナ渦の中、開催を決定してくださいました。

 

当日、会場の設備や操作に  市役所の職員さんも来られ、

私の苦手なところは 皆さんでフォロー。

耳の不自由な方のため、要約筆記さんも来られました。

 

私は ただそこに立ち「 伝える 」ことだけに集中です。

 

職員さんから渡された プラスチックの透明マスクをつけ、

講演がスタート!

第一声、練習通り「皆さん、こんにちはー」といくはずが、

ゴン!・・・」

( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \

始めての透明マスクに 距離感がつかめず、マイクが当たった!

 

始めの挨拶で、笑いをとることは全く考えていなかったのに、

笑いがとれた! 笑笑

 

そして、自分の歩みから 話始める …

……………

……………

……………

「何か気づきのヒントにでもして頂けたら 幸いです。

ありがとうございました。」

…… ふぅ~ 無事、講演終了~。

 

最後に、司会の方からのお言葉.

その方は、両肩をグルグル回し、

「元気が出て、何かやったろうか という気持ちになりましたわい!」

と、言われました。

会場を見ると、何人もの方が 「うんうん」 うなづいておられました。

私は、それだけで「よし!」という気持ちになれました。

 

閉会後も、

「20年前に、○○で  出会ってますよ!」

「○○のスーパーでお見掛けして、お話したいと思ってました~」

など、たくさん声をかけていただけました。

 

感謝の旅

次に呼んでいただいた講演会では、

「笑顔がいいですね」と言っていただきました。

マスク生活が続く中、笑顔を褒めて頂くなんて いつぶりだろ?

後日送られてきたアンケートでも、有難いお言葉がたくさんありました。

 

私にとっても 多くの気づきがありました。

経験してきたことは、伝わる。

 

本の出版という夢が叶った先は、

これまで支えてくださった皆さんにお礼を伝える

感謝の旅 をしたい」そう書いていた。

 

講演活動も、そんな旅となりそうです。

今度は  中学生さんの前で話すことになりました。

どんな出会いがあるか  楽しみ  ♪♪

 

すべての経験が繋がる

これまでの経験、

忘れかけていたことさえ、すべてここに繋がっていた。

 

「やる!」自分の心が決めたことなら、

足りない力が 集まり 状況も後から整っていく。

 

私が生きる時間は、あと長くて30~40年だろうか。

今日、自分に出来ることで  喜ばれる存在になりたい。

 

注目を浴びるのが嫌で、消えてしまいたくなる自分も

必要としてくださる方に届けたい!

と、与える側になることで、変わることが出来ました。

お父さんも天国で褒めてくれるかな?

 

これからも  等身大の自分  で、自分の言葉を 伝えるだけです。

あなたが経験してきたこと、

当たり前にやっていることは、けっして  当たり前ではない

 

他の誰かにとっては、尊敬されることだったり、

今もどこかで 誰かを支えている。

 

あなたの一歩一歩は、きっと 宝物 に変わります。

 

 

この記事を書いている人 - WRITER -
12歳ですべての髪をなくしました。脱毛症です。今は「髪のない私にありがとう!」とご機嫌に暮らしています。多様性が当たり前になる社会に向けて活動中。 ■好き:おにぎり、風、星空、家族 ■モットー:自分を生きる、自分を楽しむ♪ ■著書「ここからの一歩」~母さん、髪がなくても大好きだよ~
スポンサーリンク




スポンサーリンク




- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Copyright© 美緒乃のブログ , 2022 All Rights Reserved.