髪を失くした12歳の私に、今の私から伝えたいこと。
心を痛めている あなた
髪が 抜けてしまった。
見たくもない姿に 変わってしまった。
どうして こんなことになったの?
なんで私が? なんで私だけ?
どうして今なの? やめて・・・
そう嘆き、強く心を痛めている あなた。
泣いていいよ。
おもいっきり泣いて、いっぱい 涙を流していいよ。
膝を抱えて うずくまっている あなた。
鏡の前で 泣きじゃくってる あなた。
明るく振舞いながら、心の中では泣いている あなた。
それでも、頑張る力を ふり絞って 生きているあなた。
弱い自分と、強くなろうとする自分との間で 苦しむあなた。
途方に暮れ、無気力に ただ日々を過ごしている あなた。
現実を すべて忘れてしまいたい
消えてしまいたい・・・
そんな 心の叫びが、私には痛いほど 伝わってきます。
同じ苦しみの中にいた私は、
あなたの未来を 生きています。
そんな私から、
今のあなたに伝えたいことを 書きます。
あなたは十分 頑張っている
つらくて どうしようもないのに、
嫌なかつらも 我慢してかぶり、学校に行っている。
それなのに「かつら!」って、笑われる。
下を向いて じっとこらえ、
かつらを引っ張られないかと 恐怖に怯えながら・・・
それでも 毎日 家を出る。
部活だって 頑張ってる。
そんなあなたは、本当にえらいと思う。
でも、どうしても学校がつらいなら 休んだっていいんだよ。
クラスメイトの目や言葉が 怖いなら 逃げればいい。
「助けて!」と、誰かに 言っていいんだよ。
髪がないことは
けっして 悪いことでも 恥かしいことでもない。
髪があっても なくても
あなたは あなたであって
大切な存在であることに 変わりはない。
どんな見た目になったとしても あなたは可愛い。
そのままのあなたが 愛おしい。
生きていてくれることが かけがえのないこと。
あなたは、生きているだけで 十分 頑張っている。
幸せになるために生まれてきた
「将来のことなんて 考えられない」 ・・・
今は そう思うかもしれない。
でも、幸せになることを あきらめないでほしい。
あなたは幸せになるために 生まれてきたのだから。
ほんの少しでも 望む未来を 想像してみてほしい。
家、学校、… あなたのことを大事に思っている人は 必ずいる。
でも、今いるところが すべてではない。
あなたの居場所は 他にもある。
世界は まだまだ広い。
あなたが 楽に生きられる場所が あります。
あなたが自由に 生きられるまでには、
もう少し 時間が必要かもしれない。
今は 守られながら 傷を癒し、力を蓄えるとき。
いつか、あなた自身の羽で 飛び立てる日が来ます。
あなたを 待っている人がいます。
自分を 信じてほしい。
あなたを 守ってくれる存在がいることを 信じてほしい。
たくさん頑張らなくたっていい。
前向きになれないときが あってもいい。
つらくて どうしようも ない時は、寝たいだけ 寝ればいい。
美味しいものを食べて、好きな音楽を聴いて
少しずつでも 自分を癒してあげて。
あなたの道へ
少しでも元気がでたら、お願いしたいことがあります。
それは、
今 目の前にある 自分の出来ることに 没頭してほしい、
何か 好きなことに夢中になってほしい のです。
それがきっと、壊れそうなあなたの心を 守ってくれる。
そんな時間が、あなたの進む道を 照らしてくれる。
「こっちだよ」「大丈夫だよ」って。
頑張り屋さんのあなただから、無理だけはしないでね。
何となくでもいい。
あなたが
「やりたい」「やれそう」と思った時に 動けばいい。
「行きたい」「行けそう」と感じた方へ、進めばいい。
不安や 迷うことがあったとしても、
あなたの心の声が あなたにとっての一番の答え。
あなたの 一歩一歩に 気づいてくれる人が必ずいる。
もう 一人で頑張らなくて いい。
助けてくれる人がいるから。
悲しくて 傷ついて 落ち込んじゃう日があったとしても
それはすべて あなたが 幸せに向かうための 通り道。
大切な人との出会い、別れも すべて必要なもの。
だから、大丈夫。
楽しいこと、嬉しいことも たくさんある。
いつか 恋だって出来るんだよ。
愛しいあなたへ
頑張ってくれているあなたが 本当に愛おしい。
ギュッと抱きしめてあげたい。
あなたが 頑張ってくれたから、今の私がいる。
心から ありがとう。
今の私から あなたへ、光と 心地よい風を送ります。
私は、ずっと あなたの味方です。
あなたは 1人じゃない。
私がいるから 大丈夫。
共に歩く 仲間がいるから 大丈夫。