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ウィッグをとった時の話

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12歳ですべての髪をなくしました。脱毛症です。今は「髪のない私にありがとう!」とご機嫌に暮らしています。多様性が当たり前になる社会に向けて活動中。 ■好き:おにぎり、風、星空、家族 ■モットー:自分を生きる、自分を楽しむ♪ ■著書「ここからの一歩」~母さん、髪がなくても大好きだよ~

ウィッグをとる時

ウィッグをとるのは 自分が「とりたい!」と思った時が1番。

そうなれば、誰に何を言われようとも、自分軸からブレず、楽しむことが出来るから。

私は、生まれ育った福井で ウィッグをとるのは、親に反対されました。(今は大丈夫)

自分自身も、そんな強さはありませんでした。

それなら、出来る場所で、出来ることから。。。

 

まずは、親友のお母さんの実家、青森県に行きました。

お年寄りの多い村で、ウィッグも帽子もとり リンゴ畑の中 ぼーっとしたり、

2か月ほど、過ごさせてもらいました。

 

次は、鳥取県大山のペンションで3カ月、冬の間 住み込みのアルバイトをしました。

1年目は、毛糸の帽子をかぶって、

2年目は、ありのままの自分で。

 

強くなれた!と思っても、福井に帰る列車の中、到着前になると

帽子を探す 自分がいました。これまでの痛みが蘇ってくるから。

ツルツルの頭で地元の街を歩くなんて、想像するだけで 体が固まってしまう。

 

なら福井を離れ、「1年ぐらい 鳥取県に行ってみよう!」と

22歳の時、自分のことを知っている人が 誰もいない土地に 1人でやって来ました。

始めは、自分で作った もみあげ付きの帽子をかぶって。

でも、より現実社会が広がる街の中で、完全に委縮してしまった私。

青森や大山で ありのままの自分で楽しんでた時間が、夢でも見ていたかのよう。

1人では無理だな と思いました。

 

なので、大山のアルバイト先の娘さんに お供をお願いしました。

選んだ場所は、ショッピングセンター。

エスカレーターに乗る。

極度の緊張と恐怖……

ドン!ドン!ドン!ドン!……

内側から胸を叩きつけられるようで ひどく痛かった。

気が遠くなりかけた。

それでも意を決し 帽子をとった!

一気に 買い物客からの 視線が 向けられた。

友人は何もなかったかのように スタスタ前を歩く。

私はうつむきながら、その背中を追いかけた……。

 

次の日からは、ツルツルの頭で1人歩く。生きるための家と 仕事探し。

私は 視線をそらすように歩いた。

でも 誰かに何かを言われることもなく、

徐々に 背筋をピン!と伸ばして歩く 自分を好きになってきた

「かっこいい」「オシャレ!」そんな言葉も聞こえるようになり、

仕事、家、心の居場所が 見つかった。

大きな恐怖を乗り越えた先には、心地よさを感じる自分がいた

世界が広がり 夢を描けるようになった。

自分の魂が 本当に望む方へ進み、自分の心と体を大事に 生き始めると、

目に見えない存在が 後押ししてくれたり、

自然に 応援者が集まってくるのを 実感した。心からの感謝です。

 

いつも 寄り添ってくれる人がいました。

誰かと一緒なら 出来ることがあります。

あなたの味方になってくれる人は 必ずいます。

出来る場所で、出来ることから一つ一つ。

 

自分の心が1番大事

やりたくないことを、無理してやったり、

誰かに言われて カミングアウトしたり、ウィッグをとるのは 違うと思う。

ウィッグで 楽しんで生きるのだっていい。

その時の自分に 正直であること。

「強くなれない」と自分を責める必要もない。

 

今のあなたは 十分 頑張っているのだから。

どんな自分の気持ちも 大事にしてあげてください。

いっぱい寝たり、好きなものに囲まれたり、

嫌なものは手放したり…

自分を癒し、エネルギーが上がり、

何か行動したくなったら、動いてみればいいんじゃないかな。

 

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12歳ですべての髪をなくしました。脱毛症です。今は「髪のない私にありがとう!」とご機嫌に暮らしています。多様性が当たり前になる社会に向けて活動中。 ■好き:おにぎり、風、星空、家族 ■モットー:自分を生きる、自分を楽しむ♪ ■著書「ここからの一歩」~母さん、髪がなくても大好きだよ~
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