スキンヘッドの嫁 結婚
それぞれの暮らし
今月、私たち夫婦は 22年目の結婚記念日を迎えました。
結婚についての記事を書くこと、
今までは 気が乗らなかったのですが、
私の中で 大きな気持ちの変化があったこともあり、
今回 書くことにしました。
私たちの結婚生活は、
とにかく、フツーです。
結婚の記事に 気が乗らなかったのは、
大したネタにもならないんじゃないか と思っていたし、
髪のこと以前に、恋愛や結婚の価値観は
人それぞれだと思っているからです。
でも、SNSを通して
髪に症状があることで 恋愛や結婚で悩む方が
想像以上に 多いことを知りました。
だから、この記事を書くことで、
少しでも 誰かの心が軽くなったり、
生きやすさのヒントにでもなれば 幸いです。
夫との出会い
私と夫が出会ったのは、
私が22歳の時、故郷の福井から 1人で鳥取に出てきた時です。
(それまでの経緯は 詳しいプロフィールの方で https://miono11.com/profile-1/)
ありのままの自分で生きようと 歩き始めた時だったので、
ウィッグも帽子も いっさい つけていない私です。
だから、夫に対しては
カミングアウトどうする? いつ見せる?
という流れは、当たり前のように カットです。
その後、夫の前でウィッグをつけたのは 自分らと兄の結婚式だけ。
夫とは
共通の知人を通じて、たまたま ごく自然に出会いました。
私への 第一印象は、
「自分をしっかりもった人だな。女性なのに すごいなぁ」
だったようです。
私の方は、夫に対して、
「心も体も大きく 安心できそうな人だな」という印象でした。
それから お付き合いがスタートし、
約2年後に 結婚しました。
勿論、私の両親は喜んでくれたし、
夫の家族からも、とくに反対されることなく
幸せに結婚生活が スタートしました。
そして私は、
頑張ってきた自分が 頑張らなくていい自分になれました。
夫はこんな人
夫は、外では シャイな昭和の男。
20年以上 介護福祉士として働いています。
家では子煩悩で、料理上手。
基本、ご機嫌で たまにウクレレを弾いたり、
「ワッハッハッハッー・・・」と、大声で笑います。
私に対しては 歳が7つ上ということもあってか 大らかで、
怒ったことや 何かに反対することは 殆どなかったと思います。
・・・
なんかやっぱり フツーですよね。
脱毛症の嫁だから、といったエピソードは・・・?
ありました!
寒くなって、脱毛症の人にとっては
パーカーが欠かせない季節になりましたよね。
私たちは、22年間ずっと 一つの布団で寝ていますが、
夜中、寝ているうちに 私の頭から脱げたフードを
夫が かぶせ直してくれています。
たぶん夫も、覚えてないぐらい 無意識な状態でだと思います。
夫にインタビュー
他に 何かネタになることはないかと、
改めて 夫に聞いてみることにしました。
布団に寝転がりながら、スマホでYouTubeを観ている夫に、
「ちょっと インタビューさせてもらっていい?」
と声をかけたら、
夫は、んっ? 何か特別な話? といった感じで、
YouTubeを止め、こっちを向いてくれました。
「髪のない奥さんってことで、何か困ったことや、
人から何か 言われたり聞かれて 嫌だったこととかある?」
そう聞くと、
「フッ… 何にもない!!」
以上! インタビューはものの10秒で 終了~。
私からの質問に、夫は くだらねぇと言わんばかりに 鼻で笑い、
さっさと YouTubeに戻っていきました。
まぁ、そんな予測はついてましたが。
逆に私の方も、夫に対して
「髪のない私で申し訳ないなぁ」
「一緒に歩いて 恥ずかしくないのかなぁ」
なんて思ったり、
「結婚生活で困ったことは?」と聞かれたとしても、
「フッ… 何にもない!!」
で終わりですね。(*´∀`)
あーでも私は、いわゆる よくできる嫁ではありません。
やる時はやるけど さぼる時はさぼる。
夫に「嫁として 困っていることは?」と聞いたら あるのかもしれない…💦
聞くのは やめとこ(笑)
結婚って
髪がなくても、結婚する人はいる
髪があっても、結婚しない人はいる
結婚の価値観は 人それぞれ。
パートナーと生きることを 決めて来たか
そうでないか。
夫婦の数だけ 夫婦関係や 生活の形があって、
年月をかけて 作り上げていくものだと思います。
生活の中では、
子育てや 親の介護、親戚関係、金銭問題・・・何かしらあるのが当たり前。
それを 夫婦でどう楽しんだり、乗り越えたり、向き合っていくのか。
そんな日々を 積み重ねながら
幸せを感じ合っていくものなのだと 思います。
夫婦でいることの 学びを終え、
またシングルになる方だって それも一つの幸せの在り方。
髪に症状をもつ人が、結婚をためらったり、
臆病になったりする気持ち、私にも分かります。
さらけ出さないと 暮らせない 結婚生活だからこそ なおさら。
「好きな人の前では 綺麗でいたい」
「マイナスの感情を 持たれたくない」
それも理解できます。
相手の方にも「幾つになっても 可愛くいてもらいたい」
という願望(妄想?)はあるでしょう。
でも結婚相手が 求めるものや 幸せを感じられるものは、
見た目の他にも たくさんあります。
明るい 笑い声や
「いってらっしゃ~い」「おかえり」
「おつかれさま」と声をかけ合うこと。
「おいしいね」と一緒にご飯を食べること。
家をキレイにすること。
一緒に 頑張ったり、
出来ないことを お願いし合うこと。
「ありがとう」を伝え合うこと。
喜びや 悲しみを 分かち合うこと。
触れると 温かいということ。
ただ生きて そこにいてくれること。
・・・
・・・
いっぱいありますよね。
私は 家族に「大好き!」とか、
「幸せ~」とか よく言います。
けっして、今現在 すべてが思い通りというわけでは ありません。
古い家を 建て直したいし、長年 乗っている車を 買い替えたい・・・
といった願望は いくらでもあります。
でも、フツーである日常が どんなに幸せか ということに
日々 感謝しています。
家がある、車がある、水が飲める、電気がある、
温かいお風呂に入れる、布団で眠れる・・・
だから、我が家は 「ありがとう!」がいっぱいです。
そして、夜寝る前には 必ず、
「今日も一日 みんなが元気で仲良く暮らせて ありがとうございました」
と、手を合わせ 感謝しています。
これからも 目の前の
「最も大切な人を、最も大切にしていく」
という気持ちでいます。
頑張らなくていい
結婚してまで 自分を押し込めたり、頑張りすぎる必要はない。
ただ生活するだけでも やることは(既婚、独身に限らず)色々あるので、
無理をしてたら、はっきり言ってもちません。
かぶりたくもないウィッグをかぶって、
頑張って仕事に出ている方だって いますよね。
だからこそ日々の暮らしは 癒しの場だったり、
元気をチャージするための 時間でもあります。
脱毛症で、素の頭を見せられなかったとしても、
タオルを巻いて 結婚生活を送っている方がいます。
でも、素になったら
「思っていた以上に 夫は気にしないし、ラクになれた」
という方もいます。
一緒に過ごす時間、相手への信頼と共に、
少しずつ 心をゆるめていけるような 気がします。
自分の前では 素でいてくれて、
自分と結婚したことで そうなれた相手を見て
幸せを感じる方も いるのではないでしょうか?
あと、誰もいいところや 足らないところがあるし、
パートナーは、きれいじゃない部分も いずれはさらけ出す関係。
老いもとめられないし、お互いさまです!!
それすら 愛おしくなっていく(と思ってる)。
許しと 感謝
冒頭で書いた 私の「大きな気持ちの変化」とは。
・・・
・・・
私には、15年ほど前から
辛く悲しすぎて、もう 無かったことにしたいぐらい、
ずっとフタをしてきた出来事と その相手がいます。
結婚記念日の数日前、
あることをきっかけに 夫とその話をすることになり、
実は、その相手が 私たち夫婦が出会うきっかけにもなっていたことを
知りました。
私の人生において 一番のご褒美は「夫と出会ったこと」。
その出来事がなければ、そんな夫とは 出会わなかった、
今の幸せはなかったと 気づいた時、
押し込めてきた ドロドロしたもの
全てを 許し、感謝することが 出来ました。
目の前に起きている ネガティブに見える事さえ、
すべてに意味があったと 確信したことで、
すーーっと、ラクになりました。
そして、
今後の 自分の人生に対しての 信頼と、
どっしり構えていける 安心感につながりました。
ここにいてくれて ありがとう
自分が どう生きたいのか、
自分らしく(素直な心にそって、魂の声に従って)生きればいい。
相手は自分の 写し鏡 だという言葉を聞きます。
自分の生き方、気持ちの在り方によって 人との出会いがある。
自分に起こることは すべて必然。
ご縁や タイミングも すべて計画通り。
髪がない、見た目に何かあるからといって
何かを諦める必要はありません。
本当の自分が 望む未来を 描いてください。
傷を負い、深い悲しみを経験してきたあなたは、魂が磨かれ
愛や 優しさを いっぱい持った人なのではないですか?
そんなあなたは、誰かに 幸せを与えられる人です。
いっぱい泣いて 頑張ってきたあなたは、
幸せになっていいのです。
夫婦や家族以外にも 仲間や 分かり合えるコミュニティ、
そこにいることを 喜ばれる存在になれたら
きっと 幸せなのではないでしょうか。
「ここにいてくれて、ありがとう」
そう思い合える 誰かとの出会いが、
皆さんにあることを 心から願っています。